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2011.4.30レインボー
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第2回~お味噌屋さんの看板~

こんにちは。筆文字CH担当のRAINBOWです。
おサボり禁止と言いながら、更新が遅れ失礼しております。
何かとバタバタしてしまう年度末と年度始め。皆さんはどうお過ごしでしたか?
私はそんな世間の流れにすっかり呑まれてしまい、必要以上にアタフタした1ヶ月を過ごしておりました。
新年度から、GWまでとりあえず頑張ろう!という思いで突っ走ってきた方も多いと思います。
そんなGWがやって参りました。
旅行へ出掛ける方、地元を思い切り楽しむ方、そしてとにかく休みたい!という方。
皆さんはどのようなGWをお過ごしになるのでしょうか?

さて、第2回の筆文字CHは、地元を楽しもうという方に特にオススメ!街歩きの寄り道として、ちょっと立ち寄っていただきたい場所です。
もちろん、諏訪圏以外にお住まいで、このswash.jpのHPをご覧になってくださっている方にも、旅行にいらした際にはぜひ立ち寄っていただきたい場所ですよ!


『裏路地を歩こう、そこに筆文字はある。』

RAINBOWの趣味の一つに、一眼レフで写真を撮ることがあります。
神社仏閣巡りの好きな私は、その際にカメラを持ち歩くのは当然なのですが、身近な風景を、自分が見ている目線で撮影することがとても好きです。
自宅の周りを歩き、普段見過ごしがちな小さな発見をすると、心がほっこり和むのです。
今回の文字は、そんなちょっとした裏路地歩きの中で目にした、お味噌屋さんの看板です。
さあ、活眼のお時間です!

丸高蔵、入り口上にある看板


丸高蔵、入り口横の看板

木の味も重なって、非常に雰囲気のある看板ですね。
そしてやや装飾性のある文字の看板は、古風ではありますがインパクトがあります。
これらの看板の書体は「隷書」と呼ばれるもので、中国の漢の時代に整った書体です。
隷書と言われてもピンと来ないかもしれませんが、現代でも隷書は身の回りで数多く使われていて、おそらく必ず目にしたことがあるはずです。


『身近な隷書に注目!』

では、お財布からお札を取り出してみてください。千円札でも、五千円札でも、お持ちの方は一万円札でも良いですよ!
RAINBOWの手元には、なんと偶然にも三種類のお札がありました。
その三種類のお札の、表を見てみます。(皆さんもご一緒に!)
右側には野口さん、樋口さん、福沢さんがいらっしゃいます。
そして左側。「日本銀行券 ○○円 日本銀行」と書いてありますね。その文字こそ、隷書体なのです!


『隷書の古典も見てみましょう』


隷書の書かれた時代は長く、その間様々な特徴が生み出されました。
詳しいことはまたの機会に。
今回は隷書入門編。
隷書の主な特徴として、次のようなものが挙げられます。
a.字形は扁平
b.横画は水平・等間隔
c.起筆※1は逆筆※2・蔵鋒※3
d.運筆※4は中鋒※5
e.波磔※6がある
(古典の写真を見て分かる通り、必ずすべてがそうであるわけではありません。)
今回は写真の古典②と特徴bに注目して、もう1回お味噌屋さんの看板を見てみてください。


『水平・等間隔に揃う線』

写真一枚目の「高」「噌」「油」。
さらには写真二枚目の「神」「醸」「造」。
横画が縦画に垂直に交わり、それらは平行で、尚且つ等間隔。
そうやってみると、お気づきですよね?縦画も平行で等間隔。
このように書かれた文字は、空間も等間隔に分割されており、非常に整って見えます。
そして、この看板の文字、雰囲気が古典②と似ていますよね。

ついでに、ちょっとびっくりの発見をしました。
丸高蔵さんのHPを見ていたら、店舗デザインについて、このように紹介されていました。
『デザインコンセプトは、「床は水平に、柱は垂直に、余分なものは無しにする」です。』
水平、垂直?それは隷書の造形と同じですよ!!


『看板を見るだけに行くのもねぇ・・・』

そうですよね、看板を見るだけにわざわざ行くのもな・・・とお思いの方もいるでしょう。
でも、私が「裏路地を歩こう」と言ったのには訳があるんです。
この入り口の前には、足湯があるのですよ!しかも掛け流し!

熱めのお湯がRAINBOW好み。温泉で育った苔がいい味出しています。


ちょっとした街歩きの際に立ち寄って、足湯に浸かって疲れを癒すのも良いですね。


『絶景かな。』

そして、すぐ横に、RAINBOWオススメの絶景ポイントがあります。
8月のお盆過ぎ、丸高蔵横に流れる衣之渡川に、蓮の花が咲き広がります。

こんな花が、ひっそりと可憐に咲き誇ります。


知る人ぞ知るここの蓮の花、私は毎年楽しみに撮影に出かけます。
晴れ渡った青空に映えるピンクの大きな花と、大きな緑の葉っぱ。それもキレイですが、夕日に照らされるこの川を、ぜひ見ていただきたいと思います。

トトロの傘のような葉っぱが広がります。

街歩きにピッタリの季節が来ましたよ!出かけましょう、諏訪観察。

※1 筆を紙面につけて点画を書き始めること。
※2 起筆で進行方向とは逆の方向に入筆したのち書き進める筆遣い。
※3 逆筆ぎみに起筆して穂先を穂の中に包み込むように書き進める筆遣い。
※4 筆の動かし方。筆の運び。筆遣い。
※5 墨線の中央を穂先が通るように書き進める筆遣い。
※6 横画の収筆(点画の終わり)時の右はらいに似た装飾。


諏訪人の憩いのひろばにある石碑

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