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2011.3.27レインボー
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第1回~諏訪の浮城、高島城!に架かる橋~

こんにちは。筆文字CH担当のRAINBOWです。
狛犬CHの花太郎さんにお尻を叩かれ、必死に記事を書く今日この頃。
こちらもおサボり禁止で頑張りたいと思います。

さて、前回のCH紹介で、「気軽に筆文字に親しんで欲しい」とお伝えしました。
でも、記念すべき第1回で砕け過ぎてこの先が崩れてしまうと困るので、今回はちょっとお堅く始めてみます。(わたくしかなりの心配性です。)
お堅いからって逃げないでね。

では筆文字CH、第1回目の筆文字紹介、スタートです!


『高島城』


現在、諏訪市高島に聳える「諏訪高島城」。
慶長3年、豊臣秀吉の家臣、日根野織部高吉により築城された。その後諏訪を与えられた諏訪頼水から10代忠礼の時に明治維新を迎えるまでの約270年の間、諏訪の居城として歴史を刻んだ。
明治8年の廃藩置県によって天守閣は撤去され、「高島公園」として生まれ変わったが、それから約100年後、諏訪人の高島城に対する強い愛着から、昭和45年に復興、昭和52年には有形文化財に指定された。
築城されてから江戸初期までの間、諏訪湖の干拓が行なわれるまでは、高島城は諏訪湖に突き出した水城だった。そんな高島城は、「諏訪の浮城」と呼ばれていた。


『諏訪の太鼓橋、「冠木橋」って知ってる?』


そんな浮城の面影を感じる部分が、お堀を跨ぎ、庭園へと導く橋、「冠木橋」である。
今でも冠木橋手前からお城を眺めると、湖ではなくお堀ではあるが、まるで浮かんでいるように見える。
現在では住宅街の中にある高島城。冠木橋を渡ることによって、タイムスリップするような感覚で本丸内部へと足を踏み入れることになる。


『今回の筆文字、それが「冠木橋」』


お城に目を奪われ、またはお堀の白鳥に目を奪われ、あっさり見逃してしまうであろう、橋に書かれた文字。
さあ、活眼のお時間です!

「冠木橋」 橋の欄干左側にこの文字はある。

なんとも素朴!伸びや勢いは無いのだけれど、なんだか温かい。
ゆったりと、ラフに書かれた「冠木橋」。(決して適当という意味ではない!!)
起筆※1のゆるさと止めや払いが絶妙なバランスとなって、この温かさを生んでいるのだろう。

私がこれと同じような印象を受けた古典がある。
中国の鍾繇(151-230年)という人物によって書かれた薦季直表(せんきちょくひょう)。

「薦季直表」(部分)

素朴さ、懐の深さ、ゆったりとした運筆※2。そこから感じられるのはやはり温かさだろう。

ついでにこの橋の文字をもう一つ。

「かぶきばし」 橋の欄干右側にこの文字はある。


『書の鑑賞について』


書の鑑賞方法は大きく分けて2種類ある。
一つは、直感的鑑賞。そしてもう一つが分析的鑑賞である。
知識が無ければ、直感的な鑑賞の方が簡単だと思われがちだ。
しかし、私はぜひとも、分析的鑑賞をして欲しいと思う。
どのような観点で鑑賞するのかというと・・・
例えば、字形。縦長か、横長か、円形か、引き締まっているか。
もっと詳しく言うと、払い方、撥ね方、止め方、点の打ち方。
こういった分析的観点で鑑賞すると、自ずとその書の特徴が見える。
その特徴は、漢字に限られたものではない。
この「かぶきばし」の文字にも、私は漢字の「冠木橋」と薦季直表と通ずるものを感じる。

気軽にと言いながら、書いているうちにまたも熱くなってしまいました(反省)。
今回は紹介する文字と、それに通ずるもののある古典をご紹介し、そして鑑賞方法もご紹介しました。
これも親しみ方の一つだと思います。鑑賞の仕方は様々です。今回の鑑賞の仕方を含め、諏訪の地にある筆文字に、ちょっとだけ目を留めてみてください。

続けましょう、諏訪観察。

※1 筆を紙面に置き、点画を書き始めること
※2 筆の運び方、筆の動かし方


あのお味噌やさんで見つけた看板!

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