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2010.12.4レインボー
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古典からモダンを感じた 御湖鶴第4回酒蔵コンサート

いよいよ冬到来といった肌寒さの11月27日の宵の口。
コートに身を埋めた老若男女が次々と訪れたのは、下諏訪町御田町にある菱友醸造。
お目当ては、この日同店で行われる、第4回酒蔵コンサート「和楽器とコラボ」でした。

このコンサートは、三味線、尺八、長唄、地唄といった日本文化にピアノ伴奏、声楽を加えた独特のコラボレーションが「魅力のひとつ」であり、それを楽しみに足を運ぶファンも何人もいるんです。


唄い手小川さんのために作曲された長唄「春の小川」。新酒のように出来たてです。

それだけで素晴らしいコラボですが、「魅力のひとつ」というのには訳があります。

菱友醸造、通称御湖鶴(みこつる)は、1912年(大正元年)に下諏訪町で創業し、休造を経て2003年に再出発をした蔵元です。
現在店舗兼事務所となっている酒蔵は、古く味のある雰囲気を醸し出しています。その酒蔵をホールとして活用したのがこのコンサートです。
伝統ある和楽器や古典的な唄を、歴史感じる建築の中で聴く。このコラボもまた「魅力のひとつ」なのです。

満員のお蔵ホール  和の調に耳を傾ける。

しかし、そもそも、なぜ酒蔵でコンサート??

そうなんです、このコンサート、御湖鶴の新酒や甘酒が振舞われるんです!さらに御湖鶴の酒粕を使ったおつまみも一緒に!!
造られた蔵元で、造り手の皆さんのお話をお聞きしながらいただくという醍醐味を味わえるのは、これまた素晴らしい「魅力のひとつ」です。

女将さんによるおつまみの説明。「う~ん、美味しそう!早くいただきたい!」

いよいよ新酒とおつまみをいただきます。観客が殺到。

おつまみもあっという間に残り僅かに・・・

音楽のコラボレーション、そして音楽と建築のコラボレーション、さらに、音楽と建築と日本酒のコラボレーション。
この多彩な顔ぶれはどれも絶妙に噛み合って、酒蔵ホール満員に賑わった来場者にもほっこり笑顔がいっぱいでした。

「秋の調」 声楽と尺八のピアノのコラボ

建築当時の窓がそのまま残るお蔵ホール

ご出演なさった尺八奏者の両角粋山さんにお聞きしました。

「どれも異分野ではあるが、同じ日本の伝統文化。伝統というのは生かさなければ寂れてしまう。公民館やコンサートホールなども良いが、和楽器の演奏を酒蔵で、というのが良い。そして和楽器なので、椅子ではなくお座敷で。その和の世界の中で、日本酒をいただく。そのような場なので、ちょっと着物を着てみよう、という人もいる。そういう一つのきっかけが、音楽であり、酒蔵であり、日本酒であると思う。お酒を飲むことにより、取っ付き難い伝統文化をラフに、敷居を下げて、多くの人に楽しんでもらうこともできると思う。」

両角さんの同級生でピアノ演奏をした御湖鶴の女将さんにもお聞きしました。

「両角さんのおっしゃる通り。そしてそれをまず地元の人たちに楽しんでもらうというのが、日本の伝統文化を田舎から発信することの良さでもある。」

尺八奏者の両角さんとピアノ奏者の御湖鶴女将さんは同級生で息ピッタリの演奏

長唄と三味線をご披露なさった小川哲男さんのこんな言葉が印象的です。

「色気を忘れちゃいけないよ!」
80歳を過ぎ、今もなお現役で唄っていらっしゃる小川さんは、本当に小粋でモダンでした。

小粋に唄う小川さんに合わせて尺八の穴で両角さんがポンポンと音を打つ

日本に生きる私達が忘れてはいけないもの。それは伝統文化そのものでもありますが、それをどう楽しむかという生きた心なのではないか。
このコンサートにお邪魔して、そんなことを感じたswashスタッフでした。

菱友醸造株式会社

〒393-0061
長野県諏訪郡下諏訪町3205-17
TEL0266-27-8109
FAX0266-27-8205
http://www.mikotsuru.com/
※ 掲載している写真はイベント主催者によって撮影を許可されたものです。個人が判別できるものについては個別に確認を頂き、またぼかしを入れて掲載しています。

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