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2010.7.9スワッシュ.JP
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木が空間を変える。TakaFactory

一月初旬、SWASHメンバーは秋宮の四つ角近くにある「Taka factory」さんという木工房にお邪魔しました。店内からもれる優しい光に誘われて扉を開けると、女性スタッフの近藤さんが笑顔で出迎えてくれました。今日は、代表の高地さんの代わりにスタッフの近藤さんから話を伺える事になりました。ベージュのだるまストーブで暖められた店内には、大きなテーブルから可愛いお猪口まで色んな形の“木”が並べられていました。素敵な椅子に腰掛けて、インタビュースタートです。

たくさんの作品に囲まれてインタビューがはじまります。

御田町に工房をOPENさせたきっかけはなんだったのですか?

御田町にOPENする前は、木曽で工房を開いていました。しかし木曽は人通りが少なかったので、他の場所を探している時に現在の場所が空くと知って、御田町の商店街に移転してきました。商店街に木工房って、なかなか無いじゃないですか。ですので、人通りの多い道路側半分はギャラリースペース、奥は工房スペースになっています。最初はワンフロアのコンクリート剥き出しだったんですが、ギャラリーと工房を仕切る壁を作ったり自分達でリフォームしながらやっています。昨年は、一週間位でギャラリースペースを増設したので近所の方はけっこう驚かれたようです(笑)

製作中の作品を前にこだわりを教えてくれる近藤さん

Taka factoryさんではどんなものを作っているのですか?

メインは、テーブルや椅子、器、箱物ですが、注文があればベッドなんかも作ります。基本的に来た注文は断らないのでなんでも作りますよ。たまに、地域の人が「板削ってくれやぁ」なんて来ることもありますし、修理の仕事も請けています。一年通すと、夏は各地のクラフトフェアに参加して、秋はクラフトフェアで受けた注文の品を制作するといったような感じです。注文が切れると自分で好きに制作していいことになっているので、今はアメリカンチェリーでキャビネットを作っている所です。扉と引き出しの口板は、ウォルナットで編んであって完成したらお店のギャラリースペースで販売する予定です。

お店には小さなカップから大きな椅子まで。共通するのは全て「使うもの」であること。

STAFFの方それぞれが専門分野などを持っているのですか?

いえ、そういうわけではないのですが、どうしても一度に使う機械が限られてきてしまうので全員一緒の事が出来ないんです。今は代表の高地を含めてSTAFFは三人いるので、一人が小物の器を作っている時に他の二人は大物のダイニングセットを作ったりと、作業がうまく流れていくようにそれぞれが色んな作業をこなせるようにしています。それでも、個人で得意分野やカラーが違うのでそれらの集合が「taka factory」を作っているんじゃないかと思います。

お店の奥が工房になっています。まさに職人の仕事場。

今まで変わったオーダーや印象深い注文があったら教えてください。

県内のクラフトフェアで出会ったお客さんが、わざわざ休みを作って岐阜から家族五人でテーブルセットを注文しに来ていただいたときはすごく嬉しかったです。それと、今作っている注文で、「これ使って椅子作ってくれや」と県内で取れた「ちゃんちん」という珍しい木を持ち込んでくれた方もいらっしゃいました。

お箸やお皿など、使うのが楽しくなりそうな木の食器もたくさん。

今度は近藤さんに質問ですが、木工を始めたきっかけを教えてください。

小さい頃から外で遊ぶより家で絵を描いたりするのが好きで、高校は都内の美術高校に進学しました。周りは、美大だったり美術系の専門学校に進む友達が多かったので、自分も自然とそちらの道に進むことにしました。私が進んだのは富士見にある工芸の専門学校で、ガラス、ステンド、金属、壁画、陶磁、木工の六工房が併設されている学校でした。一年生の頃は、ガラスや壁画に魅力を感じていて木工房にいることのほうが少なかったのですが、木の塊から黙々と形を削りだしていくほうが自分のペースに合っているなと感じて二年次、三年次は木工を専攻しました。卒業後に助手として学校に残ることになり、そこに講師として招かれたのが代表の高地でした。二年間助手として勤めた後でtaka factoryに誘っていただいて、今年の三月で一年になります。実はもう一人のSTAFFもその学校の卒業生で、木工房の先輩なんです。先輩は、たまたまTaka Factoryのとなりに引っ越してきたのがきっかけなんですが、人の繋がりって本当に不思議だなって思いました。

整理整頓、道具の数々。それだけでアートに見えるくらいです。

制作するときに、心掛けていることってありますか?

家具はオブジェではないので、作った後に生活の中に参加していけるものを作るように心掛けています。また、デザイン的にも機能的にも“分かりやすい”という事を大切にしています。でも、納品した後の家具の事を聞く機会がなかなかないのでそれはちょっと寂しいです。

工房外観。ガラス窓を通して木の香りがただよってきそう。

最後に、諏訪の良さについて教えてください。

諏訪の人は、皆さんすごく温かいと思います。東京は、隣の家の人の顔を知らないって結構普通の事ですが、諏訪は近所の方が気にかけてくださっていて買い物の帰りに寄ってくださったりとか(笑)専門学校のときは、近所でセロリの収穫のアルバイトをしていて、そのうちのおばあちゃんに野菜をもらったり漬物をごちそうになったりしました。そんなつながりが普通にあるところが、諏訪の良さなんじゃないかなと思います。

インタビュー終了後もすっかり話し込んでしまったスワッシュメンバーがお店を出る頃、もう外は日が傾き始めていました。窓から見える家具たちは、暖かい光に照らされてより一層の存在感を放っていました。御田町商店街の中にある家具工房は、私達の住む空間を素敵に変えてくれる。そんな手伝いをしてくれるお店でした。

インタビュー:花太郎、撮影:レインボー、きく

家具・器の木工房 Taka Factory 工房&木のギャラリー

〒393-0061
長野県諏訪郡下諏訪町御田町3236
TEL&FAX0266-28-3106
10:00~17:00毎週日曜日・第2、第4月曜日休み

http://www15.ocn.ne.jp/~taka2/

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